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IPv6のメリットとデメリットについて。通信速度が速くなる条件とは?

更新日:

IPv6バッジ

 

今この記事をお読みになっているあなたは、

 

IPv6のメリット・デメリットってなに?

IPv6で通信速度が速くなるってほんとう?

 

といったことをいろいろ調べていることかと思います。

 

【参考】IPv6で速くなるネット回線

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IPv6は速い!最強!」と持てはやす記事が最近は増えてきましたが、実はこれ、正確ではありません

 

正確に表現すると、

 

IPv6 IPoEは速い

 

というのが正解になります。

 

このIPv6への理解を誤ると、無駄な買い物や契約をするハメになってしまうんですよね。

 

ということで今回の記事では、

  • IPv6が誕生した経緯
  • IPv6のメリット・デメリット 

をざっくり簡単にまとめてみます。

 

 

IPv6が誕生した理由は「IPアドレスが足りないから」

IPv6のイメージ

 

よく勘違いされていますが、IPv6は遅いインターネットを速くするために生まれてきたわけではありません

 

ではなぜIPv6が誕生したのか?その理由(背景)は、

 

ネット上の住所に相当する「IPアドレス」の個数が不足したから

 

です。

 

これはちょうど、

  • 郵便番号が5桁から7桁へ(1998年)
  • 携帯電話番号に080を追加へ(2002年)

といった出来事と性質が似ています。

 

管理すべき宛先の数に対して、使えるIPアドレスの数が足りなくなってしまったのです。

 

足りないものは、増やすしかない。

 

IPv6はIPアドレス拡張のために生まれるべくして生まれました

 

IPv4とIPv6の違い

IPv6が通信テクノロジーの規格として標準化されるまでは、IPv4という通信規格が主流でした*1

 

では、従来のIPv4と新しいIPv6にはどのような違いがあるのでしょうか。

 

繰り返しますが、通信速度の遅い速いに違いは一切ありません

 

IPv4とIPv6の違いは、主に以下の3つがあります。

※他にも違いは複数ありますが技術者に向けた記事ではないのでご容赦ください。

 

  • IPアドレスの範囲(43億個→340澗個)
  • IPアドレスの表記法(10進数→16進数)
  • 通信パケットのセキュリティ対策(なし→あり)

※IPSec は必須(must)ではなく推奨(Should)に格下げされたとのご指摘を受けました。ありがとうございます!

 

上記3つの違いが「IPv6のメリット」「IPv6のデメリット」にそのまま直結します。

 

IPv6のメリット

以下にIPv6のメリットを取り上げてます。

 

メリット1:管理できるIPアドレスが無限大

IPv6は340澗(かん)以上の個数

 

IPv6はIPv4の「2の96乗」倍、数にして「340澗(かん)」個ものIPアドレスが管理できます

 

これは家庭内の家電製品をインターネットに接続する昨今のIoT事情(Internet of Thing)の流れを考慮しても、人類には使い切れないほど潤沢な量のIPアドレス数です。

事実上の無限大ともいえるでしょう。

 

従来のIPv4ではひとつのIPアドレスを複数の機器で使いまわす通信技術*2でIPアドレスの不足をやりくりしていたのに対し、IPv6では「1機器につき1IPアドレス」を贅沢に割り当てられるようになりました

 

メリット2:通信パケットの暗号化機能が標準化され、強固なセキュリティ機能も豊富

 

悪事を働こうとするハッカー(クラッカー)は、傍受した通信に含まれるパケット情報をパケットキャプチャーツールを使って解析が簡単にできてしまいます。

 

イメージとしては上の画像の通りで、パケットの中身は解析ツールでまさに"丸見え"となります。

 

このため、パスワード送信フォームなどでは通常、SSL証明書(https)といった暗号化技術で通信パケットを暗号化する必要性が従来のIPv4時代にはありました。

 

しかしIPv6では、非暗号化の平文(ひらぶん)を使用しない暗号化通信機能が標準化されています

※暗号化通信はmust(必須)からshould(推奨)に格下げされたようです。

 

もちろん、暗号化通信の相手が偽者ではないことを保証するために第三者機関が発行する上記SSL証明書の技術は今後も併用されるでしょうが、こうした通信の暗号化をはじめ他にもセキュリティに関する機能がIPv4よりも豊富にあり、セキュリティに優れているのがIPv6の特徴です

 

IPv6のデメリット

以下にIPv6のデメリットを取り上げてみます。

いずれも「IPv6とIPv4には互換性がない」という特性に起因するデメリットですが、一般ユーザーにとってはあまり関係のない話が多いかもしれなません。

 

デメリット1:IPv4通信機器と相互通信ができない

現状の主だったデメリットは、IPv4のIPアドレスに対して相互に通信することができないことでしょう。

 

現在のインターネットはほとんどがIPv4系Webサイトのみで構成されているため、自宅のパソコンからIPv6通信でやりとりできる相手先のWebサイトはあまり多くありません。

 

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デメリット2:(エンジニアにとって)セキュリティ設計が難しい

IPv4とIPv6には互換性がないため、WebサイトやWebサービスの提供者となるITエンジニアはIPv4、IPv6それぞれ個別の通信設計をしなければなりません

 

上記メリットで述べた「セキュリティに関する機能が豊富」という側面も見方を変えれば、用意されている豊富な機能をひとつずつ漏れなく正しく制御しないとIPv4よりもセキュリティレベルは落ちてしまうことにつながりかねません。

 

特にサーバー側の通信遮断ルール(ファイアウォール)の設定はIPv4とIPv6とではまったくの別物となり、IPv6通信を有効にしたまま何も設定をしないデフォルト状態だと意図しない範囲への通信を許可してしまうことがあります。

 

このため企業のWebサービスやWebサイトでは、あえて最初からIPv6通信を無効化しているというところが多いのが現状です。

 

デメリット3:(エンジニアにとって)IPアドレスが覚えにくい

以下はいずれもビッグローブ(biglobe.ne.jp)のIPアドレスです。

  • ドメイン:biglobe.ne.jp
  • IPv4アドレス:172.217.26.35
  • IPv6アドレス:2001:260:401:270::43

 

どちらが覚えやすいかは、一目瞭然ですよね。

 

IPv6は16進数表記のため、とにかく数字を覚えずらいのがデメリットです

 

一般ユーザーはWebブラウザでDNS機能(IPアドレス⇔ドメイン名の変換)を利用することになるため、上のようなIPアドレスを暗記する必要もないし特段困ることもないだろうけど、Webシステムの設計者にとってはIPv6アドレスの長い数字の羅列はなかなか扱いにくく、クセモノとなります

 

「IPv6は速い」はウソ!「IPv6 IPoEが速い」が正解です。

上記までの解説の通り、IPv6に「速い」なんて特徴は一切ありません

 

では、なぜここまで「IPv6は速い」という間違った認識がされているのでしょうか?

 

それは、

 

IPv6状況下においてのみ使える接続方式「IPoE接続(ネイティブ接続)」が速いから

 

に他なりません。

 

IPoE接続(ネイティブ接続)とは?

IPoE接続(あいぴーおーいー)とは、別名「ネイティブ接続」とも呼ばれるIPパケットの伝送方式の一種です。

 

日本国内においては2010年代以降に普及しはじめ、昨今のインターネット回線の混雑に伴う速度遅延トラブルの解決策として注目されつつあります。

 

IPoE接続は従来型のIPパケット伝送方式である「PPPoE接続(別名、トンネル接続)」と対をなすもので、通信性能のボトルネックになりやすいISP相互接続点(POI)を経由しないという特徴があります。

 

ISP相互接続点(POI)を経由しないとは?

ISP相互接続点(POI)とは、NTTの回線設備(フレッツ網)とインターネットプロバイダのちょうど中間に位置する通信設備のことです。

 

従来型のPPPoE接続方式では僕たちインターネット利用者は必ずこの設備を通過することになります。

 

(POI混雑のイメージ)

POI混雑のイメージ
画像: v6プラスとは?|GMOとくとくBB

 

実はこのPOI設備の所有権はPPPoE接続ではプロバイダ側ではなくNTT側にあって、プロバイダの加入者が増えてきて設備が混雑しはじめても、プロバイダの一存では設備投資をすることができないようになっています。

 

したがって、プロバイダ各社で起きている通信速度の遅延はプロバイダにクレームをいれても解決されることは原則としてありません

 

自社にPOI拡張の権限や責任がないにも関わらずエンドユーザーからのクレームを理不尽にも浴びつづけるプロバイダ各社のNTTへの文句や小言は、以下の総務省ページにまとめられています。

 

 

IPoEのメリット

話は少しそれましたが、通信性能のボトルネックになりやすいISP相互接続点(POI)を経由しないというIPoEの特徴が生み出す「IPoEのメリット」を以下にあげてみます。

 

メリット1:混雑しにくく速度が安定して速い

IPoE接続では、NTT回線とプロバイダ各社*3との相互接続点となる通信設備の所有権はNTT側ではなくプロバイダ各社側のものとなります。

 

このため、利用者増加に伴う通信速度の遅延トラブルが起きる前に、プロバイダ各社は自社判断により柔軟に設備投資(スケールアウト)が行えることとなります。

 

結果としてプロバイダ各社は常に通信設備のキャパシティに余裕をもたせ、混雑とは無縁の状態をキープし続けることができるようなる。

 

これが「IPv6は速い IPv6 IPoEは速い」と主張される理由です。

 

同じIPv6でも従来型の「IPv6 PPPoE」では以下の表(再掲)の通りPOIが混雑しやすい(=遅くなりやすい)ので注意しましょう。

 

(IPv4 vs IPv6の比較表)

IPv4 vs IPv6の比較表

 

メリット2:ルーターの設定が必要ない

IPoE接続ではルーターへのID・パスワード設定などが一切不要です

 

従来型のPPPoE接続では、プロバイダから払い出されるIDやパスワードをルーターに登録してインターネットへの接続(セッション)を開始する必要があるけど、IPoE接続では何も設定をしなくてもインターネットに自動的に繋がるようにります。

 

どういう仕組みなのかというと、回線の契約情報をもとにインターネット接続に必要な設定情報が回線側からルーターへ勝手に流れ込んでくるイメージです。

 

利用者にとって煩雑なIDやパスワード管理をする必要性がまったくなくなるため、PPPoE接続よりIPoE接続の方がユーザーフレンドリーな接続方式といえます。

 

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*1:IPv5はいったいどこにいったんだと思われるかもしれませんが、欠番だと思ってもらって差し支えありません。ちなみに次にでるとしたらIPv10になるはずです

*2:NATやIPマスカレードといいます。

*3:正確にはVNE各社

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